養老山地周辺地域の地震活動と3次元密度構造
養老山地周辺地域の地震活動と3次元密度構造
前回,濃尾平野を取り囲む地域を”概査”として粗いブロック分割(7km×7km×3km;5層)で解析し,その結果に示される密度構造と地震活動の関係から,幾つかの特徴点を抽出しました.
その中の一つ,養老山地の付け根部分(養老山地-鈴鹿山地の接合部,大垣-長浜周辺)に見られた特徴点について,解像度を上げて(4.5km×4.5km×3km;5層)解析してみました.とりあえず,結果のみ示します.なお,この地域は以前に解析して「岐阜県関ヶ原地域の地震活動と3次元密度構造」(3km×3km×3km;5層)として紹介した地域とかなりの部分を重複しています.
概査の段階では,どうしても密度コントラストが小さくなりますが,分解能を挙げることで,よりコントラストの高い結果が得られるのがよくわかってもらえると思います(極めて当然のことですが・・・).
詳細なコメントは他の調査結果と十分に比較検討した後にしますが,「備忘録」程度に気がついた点を箇条書きします.
○養老山地の走向と平行な尾根状の「高密度域(2.66g/cm3面)があり,これに沿って震源列が延びている(この高密度域内に震源が分布する).これは,「岐阜県関ヶ原地域の地震活動と3次元密度構造」で示した結果と(”当たり前のことですが)一致します.
○上記の尾根状高密度域の南西端(養老山地の端に相当)に比較的密集した震源クラスターがある.
○大垣の北には,花崗岩類に対応すると思われる”ホール(穴)状”の低密度域があり,その内部には震源は少ない.
○長浜付近の深部には,より高密度(>2.68g/cm3)の”孤立峰状”の隆起部があり,震源列はこれを避けるように分布しているように見える(この隆起部が震源列の北西方向への伸長を”止めている”ようにも見える).
○養老山地沿いの震源列の北東側にある,岐阜-犬山付近の地震列は,上記の>2.68g/cm3相当の高密度域内に分布する.養老山地沿いの震源列とは,分布する”密度層準”が異なる.また,前回の記事で書いたように,この>2.68g/cm3相当の高密度域内の地震波,比較的低いb値を示す.
○鈴鹿山地西縁・東縁断層帯には,密度構造上の顕著な特徴は認められない.
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